友達に偶然会ったときの会話は大抵長い

散歩の途中でダニエルと別れ、僕はアルトゥールに連れられるまま町をぶらぶら歩き、前に来たバスターミナルのところまで帰ってきた。
帰りはバスではなく鉄道を使う。
工事が済んだからである。
次の電車が発車するまでは30分くらいあるので、駅周辺で暇つぶしをする。

駅前でまたアルトゥールの友達に出会う。
「また」というのはアルトゥールがしょっちゅう道を歩いていると友達を見つけるからである。
彼の両親宅に行くまでに1人、家の中でダニエルと女の人、そして今また1人である。
今回の友達は髪が短くて、がっちりした体つきの男で、アルトゥールよりも少し背が高い。
前も言ったようにアルトゥールの身長は189cmであり、それより高いのでその友人は190cmを軽く超えていた。
僕はすでにウクライナの環境にほぼ完全に順応してしまっているので、190オーバーの男を見るのも慣れていた。
僕は彼と握手をし、あとは巨大な2人がウクライナ語でやりとりしているのをぼんやり眺めるか、周りを見渡すくらいである。
このとき気づいたことなのだが、ウクライナ人は雑談が長い。
通りで偶然会った知り合いで、時間に余裕のあるときは男同士であってもアルトゥールは10~15分くらいは立ち話をする。
それに比べると日本はせかせかしているように思われるので、このようにたわいもないお喋り十分な時間を費やすのを見るのが僕は好きである。

雑談を済まし、友人と別れたあともまだ時間に余裕があるようで、ターミナルの側にあるキヨスクに連れて行ってもらった。
キヨスクは日本のコンビニのような役割をしているところである。
どうやらそのキヨスクの店員がアルトゥールの親戚だってようで、彼女を僕に紹介したかったらしかった。
アルトゥールのおかげで僕はあっという間にウクライナ人の知り合いがたくさんできてしまった。
街中で友達を見つけたら必ず声をかける、自分の友達を他の友達に紹介するというのはウクライナの国民性なのであろうか。
チケット売り場
電車

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