初めての朝食は

2011年9月12日(月)

昨夜は1:30くらいに寝たと思うが、目が覚めたときにはテレビの横に置いてあるデジタル時計の時間は6:00にすらなってはいなかった。
こちらに来るまでに時差の関係で5時間長く起きていて、機内でも1時間ほどしか寝ていなくて相当疲れていたはずなのに、気が張って眠れなかった。
アルトゥールは折りたたみベッドの上でまだ眠っている。
彼が起きるまで、この旅行の始まりから昨日の夜までの出来事をノートに記録し始めた。
これは日本で旅行カバンを探していたときに、店の人がくれたアドバイスだった。
まだ部屋の中は薄暗かった。

アルトゥールが起きるとルーダが食事の用意を始める。
部屋に小さめの丸テーブルとイスを入れてもらい、そこで食べる。
昨日遅くに食事をしたのに、朝食のときにはとてもお腹がすいていた。
食事は昨夜出されたものと同じだったが、昨日よりも美味しく感じられた。
昨日は初めて口にする味が多かったので、どこかしら違和感があったのだが、それが無くなったからだと思う。

アルトゥールの寝ていたベッドの寝心地はあまり良いものではなかったようだ。
少し体を痛そうにしていた。
折りたたみベッドは長身の彼にとっては小さすぎたのだった。
普段は僕が使わせてもらったソファーベッドの上で寝ているのだという。
僕は「この家に居候させてもらっている身なのだから、交代してもいい」という意味のことを言ったが、アルトゥールは「君はお客さんなのだからくつろいでくれたらいい」と言ってきかなかった。


食事に加え、今日は飲み物が用意されていた。
どちらも日本では見慣れないものである。
1本はKBAC(クワス)という飲み物で、僕がウクライナに来たときに飲みたいと言っていたのを彼が覚えていて、買っておいてくれていたのである。
クワスとは黒パンを発酵させて作った飲み物で、大学の先輩でロシアに留学していた人からこの飲み物のことを知った。
先輩に「くせになる味」「一度飲んでみたらいいよ」と言われたので興味があったのだった。
見た目はビールみたいに泡が立っていて、黒パンの香りがする。
飲んでみるとほんのりと甘く、少し炭酸が入っていた。ひと口目は湿ったパンを連想させる匂いに違和感を感じたが、ふた口目からは全く気にならなかった。
アルトゥールに感想を聞かれたが、僕は"Strange but good"(変な感じがするけど、うまい)と答えた。
ちなみにクバスには1.2%ほどのアルコールが含まれていた。
2本目の飲み物はいちじくのような果物の絵が印刷された紙パックに入っていて、"pomegranate"と書かれていた。

もちろん日本ではこんなものは飲んだことがない。
味はというと酸味があり、すっきりしていて飲みやすかった。
アルトゥールに再び感想を聞かれたが、また"Strange but good"と答えた。
ウクライナには食べ物にせよ飲み物にせよ、日本では口にしたことの無いものがたくさんある。
味覚さえ慣れれば問題なくなるだろう。

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