子供って疲れ知らずだと感じた瞬間

2011/9/18(日)

アルトゥールは明日の授業の予習をする必要があるので、僕はそのあいだソファーに座ってメトロの駅名でも覚えることにした。
日曜日だし、このまま家でのんびりするものと思っていた。

玄関の方で物音がしたと思ったら、ジョージが部屋の扉からひょっこり顔を出した。
今日もヴィクトア、オリャ、ジョージがやって来たのだった。
ジョージは僕と遊ぶ気満々だった。

アルトゥールは前にジョージがやってくると、さっぱり勉強できないと言っていたが理由がよくわかった。
昨日散々遊んであげたにもかかわらず、元気いっぱいだった。
僕は体力には自信がある方だが、さすがに2日連続でジョージの相手はちょっと疲れた。

ジョージは昨日と同様にオモチャの車を使って遊ぶ。
タイヤにゼンマイが付いていて、何度か車を後ろに引っ張って手を放すと前に進む。
ジョージはいくつもの車を僕に向けて発車させ、僕も車を手にとっては向こうへ応車した。
僕が手際よく次々と車を向こうにやると、ジョージは興奮しだし、手に負えなくなると、素手で車を全部吹き飛ばしてしまうのだった。
加減を知らないので、車が色んな方向に飛んでいくし、それがアルトゥールの勉強している机にぶつかり、騒がしくなった。
余りにも騒ぐので、ジョージは両親に叱られ、キッチンへ連れて行かれた。

ヴィクトアは、僕を気遣ってか、アルバムを開いて見せてくれた。
彼は仕事で非常に多くの国に行っていた。
ブダペスト、ボストン、スウェーデンなど20~30か国に行ったことがあるらしい。
アルトゥールの子供のころの写真もあった。
アルトゥール一家はアルトゥールがミドルスクールにいたころ、アメリカに住んでいた。
アルトゥールはそのころから写真でも目立つほどの巻き毛だった。

しばらくしてジョージが戻ってきた。
ジョージは僕の手を引っ張り、トイレに連れて行った。
連れションしに行くほど僕のことを気に入ってくれていたらしい。

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