思ったより居心地がよかったため

僕はアルトゥールに1人で外出し、近場をうろついてもいいかと聞いてみた。
僕は午前中にずっと部屋にいて、少し退屈さを感じていた。
昼からは外に出たいなといっても、昨日少し体調が悪いと言っていたアルトゥールに無理をさせたくはなかったからだった。
アルトゥールはあまりいい顔をしなかった。
僕が1人で外出するのは危険だと思っていた。
今日もどこかに連れて行ってくれるみたいだった。
体調は大丈夫か聞いてみたら、良くなってきていると言われた。

当初考えていた「自力でウクライナの主要都市を回っていく」というプランは無理そうに感じた。
ウクライナはあまり観光客のために街が整備されている感じがない。
首都のキエフでさえ英語で書かれた案内板は少ないし、英語ができる人も少なそうだ。
スムーズにウクライナ旅行がしたければ、ウクライナ語かロシア語が必要なのではないかと思った。
それにキエフ市内だけであっても、見ていない場所がたくさん残っていて、アルトゥールが紹介したいらしいので、このままキエフにずっといるのも悪くないと思った。

ウクライナに来て4日目。
自分の進歩がいろいろなところに見られた日で、それに気づくたびに嬉しくなった。
家から最寄駅までの道を覚えられたり、メトロの駅を覚えていたり、キリル文字が少し読めたりした。
そのたび、子供のような喜びを感じた。

僕たちはメトロを降りた。
プラットホームで、アルトゥールの友達を待つ。

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